実験体・亜季
ワームの大群、東海村原発に向かう―― その報を聞いた自衛隊は、関東に展開していた兵力の主力を、原発防衛に差し向けることになった。 むろん、宮坂亜季が行動を共にしている部隊もまた、例外ではなかった。 だが、亜季のような民間人達をあえて危険な原発の近くに連れて行くわけにもいかない。
だが、その行く手にもワームの一群が立ちはだかる。
亜季たち民間人は、某国軍が臨時の「避難施設」として用意したという空母に収容された。
…だがそれは、新たな凌辱のはじまりであった。
「いやぁぁぁぁぁああああああっ!!!!」 薄暗い実験室の中… 拘束され、パンツのみを残し裸に剥かれた亜季に、幼生ワームたちが群がる。 ただの幼生ではない。それはワームガ人間に生ませた、人間に似た顔をもつ混血ワーム達であった。 某国軍はあらかじめ東京をまわり、混血ワームの幼生体を採取していた。
それは無論、日本を蹂躙しているワームへの対策を練るためではない。
今、亜季は、その実験台として無数の幼生ワームの慰みものになろうとしていた…
泣き叫ぶ亜季。 だがそれを見下ろす白衣の男達は、彼女に何らの憐憫の情もみせず、時に嘲笑も交えながらその無惨な光景を見続ける。 「これは驚いたな。 幼生のうちからワームどもは性欲に溢れているではないか」 「既にサンプルの乳首に吸い付き、股間を舐め回しているぞ」 「サンプルの股間を覆う下着は剥ぎ取った方がいいのではないか?」 「しばらくはこうしておこう。あまりサンプルへの刺激が強すぎても、データ採取には不都合だ」 「ワームが剥ぎ取ろうとした場合はどうする?」 「放っておけ。それはそれでワームの嗜好を探る上で貴重な行動データだ」 「サンプルの反応は?」 「心拍数上昇、精神にかなり恐慌をきたしているようです」 「恐怖によるものか、性的興奮によるものか判断が難しいな」 「後者だとしても、ワーム自体が催淫能力をもつのか、単にサンプル生来の資質によるものか判断できない」 「日本の少女には性的に乱れた者も少なくないというからな。 快楽を求めてわざとワームに犯される者もいるんじゃないのか?」 「このサンプルは既にワームに遭遇し、犯された経験があるのだったな?」 「ええ、ですが今回収容した者のなかでは、もっとも性的経験に乏しいようです。性交対象はワームのみ。妊娠の兆候はありません」 「ふん… データ取りのためには、本当ならサンプルは純粋な処女であることが望ましいのだが… 」 「それはいくらなんでもその娘が可哀想というものだ。男を知らぬ娘に、初めての相手として無理矢理怪物をあてがうなど、我々としても罪の意識に苛まれる」 「その意味で、この娘は望みうる理想的なサンプルということか」 「唯一身体を許した男、いやオスがワームだとは気の毒だが… せめて我々の調査に役立って貰おう」 「ワームの肉棒に蹂躙され、今度は人間で言えば赤ん坊のような幼生に玩具にされ、泣かされる…か」 「余計な同情はするな。この娘はただの実験体だ。 みろ、パンティがグショ濡れだ。同情に値しない娘かもしれんぞ」 「まぁ、パンツを濡らしたものがワームの唾液だけかどうか、あとでしっかり調査してやるさ」 「この娘、名はなんといったかな」 「アキ… アキ・ミヤサカだ」 「ミヤサカ…? どこかで聞いたな」 「かつてダルジィ基地から実験体・02を連れ去ったのが、ドクター・ミヤサカという日本人ではなかったか?」 「ほう、そんな男と同姓とは奇遇だな… もっとも、日本ではありふれた姓なのかもしれんが」 「まぁ、無関係だろうな。そんなドクターの娘か姪のような関係者であれば、身よりのないまま我々に保護され、こんなところでヨガっているはずもない」 「だが面白いな。かつて我々から理不尽に実験体を奪った男と同姓の娘を、我々は実験体として得た… これは神のお導きかもしれない」 「ならば… 容赦も同情も必要ないな」
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